毎日新聞でこんな記事が載りました
文化庁調査 中高の吹奏楽部、土曜練習、約半数が5時間超(毎日新聞)
あー、うん
そうですよね
実は私中学のころ吹奏楽部でした
はっきり言って弱小校でした
それでも少しでも良い賞を取れるように一生懸命練習したのはいい思い出です
そう、私は吹奏楽とその練習を愛している!!
かなうなら今だってやりたい!!
でも最近の「パワハラ」などの関係でその練習の実態が悪い意味で注目されているのも事実…
しかし、みなさん
吹奏楽部ってどんな練習してるとおもいますか??
あまりピンとこないのではないでしょうか
そんなあなたのために…!
「なぜ吹奏楽部は毎日長時間練習をしているのか」
を解説いたします!
Contents
体育会系文化部=吹奏楽部
そもそも「吹奏楽部」は室内楽の合奏を主に行う部活動です
屋外で行進しながら合奏する部は「マーチング部」と呼ばれますが
並行して練習する学校も数多くあります
楽器の構成は主に管楽器で編成されます
代表的な楽器といえば
トランペット
トロンボーン
サキソフォーン
クラリネット
フルート…などなど
あとは大太鼓・小太鼓のような打楽器などで合奏するのですが…
吹奏楽部は体力勝負!?
よく考えていただきたい!
例えば甲子園球場に響くブラスバンドの演奏
高校生たちが
己の息を吹き込むだけで
あんな大音量を奏でているのです
どれだけ大変なことかご理解いただけますか??
ちなみに私が昔やっていたのはサックスですが
初めて楽器に息を吹き込んだ時
【空気を吸い取られた】と感じました
サックスは吹奏楽の中でも歴史が浅く、音を出しやすい楽器にも関わらず、です
吹奏楽の楽曲はだいたい5~10分間吹き続けます
長いものは20~30分かかる大曲もあります
つまり、それなりの肺活量と、息をコントロールする筋力
そして演奏中に途切れない集中力と何があっても動じない精神力
そして何よりすべてを支える体力こそが肝要となります
これが「体育会系文化部」といわれる所以です

まずは準備運動?腹筋・腕立て・ランニング…
強豪校になると
まず部活のはじめ、体操服で集合します
そしておもむろに準備運動
からのランニングに腹筋などの筋トレ
どこの運動部かな?といった光景を目の当たりにすることも…
もちろんこれは一部の強豪校だけではありますが、この光景をみて驚いた人が
「もしかしてブラックなんじゃ…」
と感じるのも、まぁわかるな、と思います(笑)
吹奏楽の指導法とその難しさ
中学・高校の吹奏楽は
入部して初めて楽器を触る子が多いです
下手すると楽譜も読めない状態での入部者だってざらにいます
たとえば野球部ならばある程度「キャッチボールくらいは遊びでやった」とかいうレベルが多いと思いますし、運動能力があればある程度成長していけると思うのです
しかし音楽は別です
音楽に触れてきた子と、そうでない子の意識とレベルの違いはかなり大きく
指導者も頭を悩ませるところとなります
そうなるとどうやって指導するかといえば
結論根性論にたどり着きます
作者イメージを形にする作業
どこかの作曲家が作った音楽をただ譜面通りに吹くのも楽しいものです!
しかし上手な演奏はそこに感情や情景が入ります
特に「息」で音の強弱をコントロールする楽器なので
気持ちのコントロールがとても重要
音楽に精通していれば「この記号だからこんな感じで強弱付けて情感を表す…」
などと説明すればよいのでしょうが、そんでない場合、もう演奏家の感情を動かすしかないのです
教師お前ら本当にそれだけしか音が出ないのか?!本気出せよ!
と指揮台から怒鳴り散らす指導者、いると思います
しくしく泣き始める部員もいるでしょう
パワハラですか?
そうかもしれません
怒鳴るのはよくないことだと思います
でも、叱られて感情が動くとどうなるか
悲しい風景は悲しい気持ち
強い音は強い気持ちで吹かないと
気持ちは伝わらないのです
ですから時に厳しい指導もありますが、私が出会った先生たちは大声を出した後必ず理由を説明してくれていたので
自分は不満に思ったことはありませんでした
長時間吹き続けることでしか得られないもの

そもそも練習が長くなるのはしょうがないことなんです
管楽器のメジャーな練習に「ロングトーン」というものがあります
同じ音をひたすら長く伸ばす練習で、これにより肺活量を延ばしたり
演奏に必要な腹筋を鍛えたりします
あと、管楽器は楽器を咥える「口」の形も重要で
その形が乱れないようにする狙いもあります
ピッチャーがリリースポイントそろえるために投げ込みするようなもんです
(野球オタクでごめんなさいw)
こういった基礎練習の成果は「1日10分」とかじゃ得られにくく
毎日1時間やり続けて3か月後に変化を実感するようなもの
しかも1日休んだらよくなった「感覚」を忘れて一気にスランプになったこともあります
まとめ:本人のやりたいことをさせよう

結局は本人のやりたい気持ちがどれだけあるか
それに尽きます
集団心理でやりたくもない練習を強要されている
楽器は好きだけどきつい練習はしたくない
仲間内で仲良くやりたい
もしこういう吹奏楽部員を見つけたら、退部をお勧めしてあげてください
室内楽の世界は意外と人間関係アレなこと多いですし←
ただ私は
中学3年の春に母が亡くなり
3か月後の中学最後のコンクールまでの毎日の練習が生きがいでした
土日も毎日学校に行ったけれど、幸せでした
口にできないもどかしい感情を
すべて音にできる感動
それを誰かにとどけるよろこび
全員で同じものを作り上げる難しさと達成感
それを味合わせてくれた吹奏楽に感謝してもしきれないです
もし同じように全身全霊で吹奏楽を楽しんでいる子たちがいたならば
この記事を届けてほしいです
君たちがやっていることは間違いじゃない
必ず将来「やっててよかった」と思えるだろう
ちなみに私のコンクール成績は県予選銀賞でした
それでも私たちは大喜びするような、そんな弱小校のOBですが
音楽をやっててよかったなぁと思います
今の私があるのは間違いなく吹奏楽部での経験があったからです
今いる場所が心地いいと感じるならば、私はその活動を応援します!
本日もご覧いただきありがとうございました!